ルーク インヴィテイション4
MENU
R2
理由
戦う
だから
叫び
鳴け
ルーク
咎と罰
甘い罪

なのに、何故父は闘ったのか? 皆がこの道を選んだ理由を、勇樹は知る事が出来た。 父には、香のように親しい誰かが共鳴体に殺された経験は無い。  朱実のように、誰かの手本となりたかった訳でもあるまい。  誠二のようにお金が必要、というのは無いだろう。第一、父は『インヴィテイション』についてから借金を七億もしたのだ。一千万も借金をすれば、自分は『インヴィテイション』で金を稼ぐ事は出来ない、と馬鹿でもわかるはずだ。  だから、自分のように借金を返す、というのも当てはまらない。  何故、父は『インヴィテイション』になったのだろう?  ギイ、と金属製の扉が開く音が聞こえた。それにつられて勇樹は後ろを向いた。 「一枝さん?」 夜にくっきり浮かぶ白髪は、このスクール内で一人しかいない。右手に封筒を持つ神一枝は勇樹とは反対方向へと向かっている。建物の影、位置的に彼女の死角に立っていたからか、どうも勇樹の存在に気付いていないようだ。 盗み聞きするつもりは無くても、屋上に一つだけある建物の影に身体を滑らせ、自然と耳を澄ましてしまう。  彼女はその封筒を破り、中の書類を一目見て、 「……やっぱり、駄目か」  肩を落とし、ぽつり、呟く。 「こうなったら、私が辞めるしかないよね? まさか勇樹君達をを巻き込む訳にはいかないし……でも、どうすれば」 「……どういう事ですか?」 声に、一枝は鋭く背後に視線を向ける。 「誰?!」